ミドルマネジャーはしばしば官僚的で非効率的と批判されがちだが、実際には組織の道徳的・倫理的基盤を支え、信念をもった意思決定を行う重要な役割を担っている。筆者の調査によると、MBAの学生たちはCEOのような著名なリーダーよりも、自分の上司であるミドルマネジャーが道徳的指針を守り、チームに良い影響を与えた具体的なエピソードを多く挙げた。
ミドルマネジャーは単なる組織の中間管理層ではなく、誠実さと倫理観をもって組織文化を築く影のヒーローである。その潜在能力を発揮することで、組織全体の道徳的基盤が強化され、より良い職場環境が生まれる。
手本となるミドルマネジャーの特徴
- チームへの強いコミットメント
- 部下を思いやり、約束を守り、人々を支援する姿勢が信頼を築く。
- チームのワークロードを公平に配分し、緊急時には喜んで対応する環境を作る。
- より高い価値のために闘う
- 短期的な利益よりも長期的な価値を重視し、誠実さを守る行動をとる。
- 不当なプレッシャーに屈せず、倫理的な決定を下すことでチームの模範となる。
優れたミドルマネジャーになるためのポイント
- 自己分析と行動修正
自身の行動を定期的に振り返り、より道徳的で倫理的なリーダーシップを発揮することが重要。 - チームとの関わり方を見直す
道徳的責任をどう示しているか、日々のプレッシャーの中で高い価値を追求できているかを考える。
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“Employees See Middle Managers as an Organization’s Moral Compass,” HBR.org, January 21, 2025.